やまもり

山森(故障派)と森山(特になし)の文集

正常と思わなきゃやってられないよ

朝のニュースを見ていたら、かの女優さんが「メッセージが聞こえた」とかいって紹介されていた。チャゲアスの人もそうだが、不謹慎ながらSFみたいだと思った。正常を守りたい人たちは、正常と異常の間に線をひいて区分けして彼らを一方に追いやって守りぬく…

混線回路

弟(我が家の犬)のことを書いたとき、たまゆらのなかのとわ のae7chuさんがブックマークコメントを下さって、うれしかった。そのことについて書いていく。今朝、わたしはae7chuさんのコメントを「ワンコロたちはみんな正直だね」だったと勘違いしていて、読…

「みぞみぞ」

ドラマ「カルテット」ですずめちゃんが「みぞみぞする」と言ってた。新しい言葉はいい。新しい感情?観念? 文章でもドラマでも絵画でも、その全体で新観念をひとつでも生み出せたら痛快だ。「みぞみぞ」は伝わらなくて痛快だった。小さな創造だものね。 伝…

「よく来たなー」

我が弟である犬が皮膚病にかかってしまったと母から電話があった。「元気なくて、ボール遊びもしないで私にすり寄ってくるよ」「今なら触り放題だよ」。 電話のあとで患部に触れないようシャンプーハットをかぶった犬の写真が送られてきた。わたしは心配で会…

人が嘘を吐く前に言語が嘘吐きなんだけど、その作用は嘘じゃない。

なんというか、綺麗な文章が好きじゃない。読み映えのする比喩表現に釣られまいとするあまり綺麗と呼ばれるような文章を嫌っているのかもしれない。わたしはそういうことについて思っていて、文芸の「芸」の部分、それはただの言葉で「芸人」の芸なのか「芸…

反復

どこかに飛んで行ってしまわずに繰り返される行為。たとえば通勤、通学とか、大きなものは地球の公転とか、電車の運行などなど。 ものはためし さんの「最後のひとつ」を読み返したら、これはすごいぞと思って、わたしも反復について書いていく。 通勤でも何…

読み返しはたのしい

昨夜、布団の中で本を開いていたら蛍光ペンでマークされた段落を見つけた。以前のわたしがマークした。読み返したわたしにはマークするような段落かどうかわからなかった。過去のわたしは重要だと思ってマークしていた。だから、書いてある文章と一緒に読め…

村上春樹は読んだことがないんだ

というか小説自体をあまり読んでいない。「好きな小説家は?」と聞かれたら、うーん、安倍公房?、カミュかなあ。青空文庫で坂口安吾はだいたい読ませてもらった。芥川龍之介と谷崎潤一郎の物語についての論争は読んだ。夏目漱石は嫌いだからあまり読まずに…

ライバル

スターを巡って他の人の文章を読み探すのをお休してる。そんなに多くの方の文章を読める速さがないので、五つ、六つくらいのサイトを巡って読ませてもらって、これで十分。十分なのは、わたしは書く側に回りたくて、物語を書きたいと思っているけどそもそも…

未練と戦果

「先輩とつきあったらどんな楽しいことがある?」。キスのあとで彼女が聞いた。別に何もない。彼女には恋人がいたから僕が奪う側だったけど、その時は分からなかった。以前から恋人に隠れてキスしてたから彼女の方から来てくれると思っていたのだけど、しま…

肛門性

「私が何を知っているかわかる?」 少し前に問いのマウンティングについて書いた。問いの裏には「答えなさい」という脅迫があるのをわたしはずっと前から知っている。インターネットで「私がなんで怒ってるかわかる?」の問いがモラハラだと話題になっていた…

田舎娘だけが自分を気にする

都会の人たちが洗練されているのは、たくさんの人で混雑した交差点で「誰も私のことなど気にしてはいないさ」が身体に刻まれているから。田舎から都会に出てきたわたしの惨めさは、誰もわたしのことなんか気にしていないのに服が変じゃないかとか駅で迷った…

倒錯

倒錯できなくちゃ人間じゃない。数学者は数と式にぞっこん。太った人しか好きになれない人。書類をめくる総合職の指。切手の収集家。ポケットの中の石にだって好意や執着を寄せられる。ベルリンの壁と結婚した女性は未亡人になってしまった。あるいは、象徴…

「いやな事件だったね」は、もうこれで終わりしたいというお願い

子羊が狼に食べられてしまった事件で、固く閉ざされた扉をどうやって狼が開けたのかが話題になっていた。家に子羊が一人になるのを見計らって、狼は扉の外から声をかけて、まんまと彼女自身に扉を開けさせてしまったのだ。狼はその知恵をある書物から得てい…

ラーメン食べたい

ラーメンが食べたい。味噌かとんこつ。「バリカタ、ハリがね、粉おとし」。醤油や塩は食べた内に入らない。こってりギトギトのやつかニンニクたっぷりのとんこつじゃないと食べた気しない。舌でなくて胃で味わって血糖値の急上昇に身を任せてしまいたい。机…

キキと絵、内部告発

空を飛べたかどうかではなくて、荷物が届いたか届かないかが宅急便。 絵のこと。魔女の宅急便で、キキが画家を目指すお姉さんの描いた絵を見る。絵には他者の眼に映る世界があって、キキはお姉さんの世界観に触れる。知っていたつもりで知らなかったお姉さん…

語と文法のハッカーとフィクションのこと

言語は人の通る舗装された道のようなもので、山の中や森の中までへは通じていない。山や森というのは隠喩で、他の人たちはそれを未踏の大陸などと表している。または、舗装された道の方を孤島だとか塀に囲まれた国だとかで表す。道を見て歩いていると山や森…

雨の日といえば、1メートルはなれる犬

埋め込んでみた。ヴァンモリソンの「Moondance」は雨の日に聴きたくなる歌。 youtu.be 学生のころ、サークルの友人が「お酒と音楽があればいい」と酔っぱらいながら言っていて、彼女はとても可愛かった。切れ長なのに笑みのためにあるような目と少しそばかす…

コーラ、オレンジジュース、ウーロン茶

人が集まるところにどんな飲み物を用意するかを話していて、「とりあえずコーラとオレンジとウーロン茶でいいんじゃない」となった。老若男女集まるからその三種類。アルコールを飲みたい人もいるかもしれないのでビールを加える。焼酎やワインとかまで買わ…

「地獄でなぜ悪い」が流れてくる(字数制限なしのブックマーク)

軽快なメロディーに少し悲しい詞がのっている歌が好きなのだけど、ずっとそればかりを聴いてるのではなくて、アルバムの中に一曲くらいポンと置かれているのがいい。「地獄でなぜ悪い」は星野源さんのアルバムに入っている曲で、learn to forget さんを読ん…

わたしのスイッチ

小学二年生だったわたしは、たまたま家にかかってきた電話をとった。もしもし、山森です。わたしにとって電話はまだ遊びだった。「おまえ誰だ」。女性の恐い声でわたしはびくっとした。「山森の娘か。母親によく言っておけ。人の旦那に手を出すんじゃねえっ…

見えるもの / 見えないもの

タイトルを書いたら「うんざりする線だー」ともう思ってしまった。見えるものと見えないものを分ける線。口の中の眼は食べるように見ている。ウチの犬を見ていると、食べられるものと食べられないものをどうやって分けているのかがわからなくなる。匂いかな…

スイッチ

スイッチを押したらどうなるんだろう。幼いころに繰り返し見た夢のこと。小さな丘の上にスイッチがあったのだと思う。わたしの廻りにはきりんやゾウやワニや馬や他の動物たちが過ごしていて、散歩をしたり草を食んだりしていた。草原が広がっていて、まばら…

自己紹介のレベル1

わたしは山森と申します。もう一人、たまに森山もこのブログに文章を書きます。たまに、二人で一緒に書いたりします。よろしくです。とりあえず、わたし山森のこと。小さいころはおとなしくてやせっぽちでした。あとは、そうだなあ。文章を書くことには自信…

確かなものを探しているときに

確かなものを探しているというよりは、あなたを騙すものを探しているときに、わたしは確かでなくなりたいと思っている。騙されやすいと自省する迂闊でない人たちが、あの手この手で騙そうとしてくる環境のただ中で、訴えることのできる良心の保全にやっきに…

えぐい内股で悪魔たちを説得しよう、または、お菓子をあげよう

際限のない食欲で文字を食べる子供たち。さあさあわたしの言葉をあげよう。とってもおいしくてやわらかいお菓子だぜ。お菓子のおいしさが分かるかい。君はそのままでいいんだ。みんな君と同じ。おいしい菓子をおいしいと感じられる幸せを誰にも邪魔させない…

インターネットには記号がいっぱい

インターネットには文字がいっぱいだから読んでる暇はないよ。だから、短く要約してくれる誰かのコメントはありがたい。パパッとわかりやすいものだけがわたしの頭に入ってくる。パパッと分かりやすい楽しさ。パパッと分かりやすい敵。分かりやすい分ける線…

「伝わらないように書かれた書」や「読めないように話された話」

reonnona.hatenablog.com reonnona.hatenablog.com つづき --- 「この際、みんな吐き出してしまえばいいよ。聞くだけ聞いてあげる」 いやあ、もう言語中毒者に効く薬なんてないよ。いくらでも言語を飲んで症状を亢進すればいい。とにかく誰かと会話して、知…

嘘をつくことなしに嘘をつく

reonnona.hatenablog.com つづき。 --- 女の子を求める気持ちがよく分かるよ。 「そうね。都合のいい女をみんな求めているものね」 そうさ。女の子は変身することができるから。男はずっと男のままだけど、女の子は悪びれもなく化粧ができる。お姫様にだって…

叡智は届くべき人に、秘密は秘密を守れる大人に届く

「叡智がおまえの所に届いていないだって? そりゃあ叡智を持つものは、それが届くべき所に届き、届いてはいけない所には届かないようにする程度の叡智を持つだろう。叡智とはそういうことができる資格のようなものだ。もう少し待ってみるといい。おまえにそ…

ポーの「盗まれた手紙」

私が知らないことを誰かが知っていると私は知っている。きっと、私が知らないことを知っている誰かがいる。 私を含めた誰もが知らないことは、安心だ? なぜ? 私を含めた誰も知らないことが、とても大切で重要で「絶対に知らなくてはいけないこと」の可能性…

幻肢が奪われている

欠けた四肢の痕として幻肢があるけれど、腕も脚も欠けていないときに幻肢だけ奪われることもあると思う。身体はあるが、その幻肢がない。痒くないし動かない。幻肢が欠けているからだ。肉体ではなくて幻肢が奪われること。どうして肉体は動かなくなるのか。…

エアコンの風がちょうどあたる席に座っちまった

すわっち、まった。どうしよう。今から席を移動するには教室が混んでいる。天吊り型エアコンのルーバーをきっと睨みつける。これって温度設定はどこでやってるのだろう。たぶん卒業するまで知らないだろうなあなんて考えていると講義が始まって雲が吹かれ飛…

自分が嫌いだと他人も嫌い

他人が嫌いな自分が嫌いだから、頼むからみんな自分と他人を好きになってよ。本当に頼むよ。もっと言わせてもらうなら、もう好きと嫌いの線をひかないでちょうだい。それらを分ける線を分かち合わないでくれよ。好きな仲間たちと嫌いな敵を分ける線をひかな…

渚という行為

ネットでとある記事を読んでわたしは憤慨した。「今までも人類は危機を乗り越えてきた。きっと現在の危機も乗り越えていける」。一読するといい感じに聞こえるがこんなバカな話はない。確かに過去の危機は乗り越えられたが、それは乗り越えた人の物言いで、…

眠りになんて手を貸してやるものか

固くしまった蓋がある。ひらがなの「の」の字に回せば(つまり右回り)蓋は閉まる。開けるにはその逆で左に回せばよい。そう誰かが教えてくれた。「開けるだって」。あける。いや、閉めてある。なにが締めてあるって?老婆はまだ知らないのだねとわたしに言…

文の匂いは指が嗅いでくれる

ヒールのない靴を履いているときの地面感。大地のお相手は足の裏だなと夏の夜は花火だなくらいの気持ちで思う。一方で手の指のたくさんの相手は彼女たちの浮気性を示している。手の指は鉛筆を握ってみたり唇に触れてみたりと、言うならば淫らだ。スマホの画…

EYA!

流行りのEEね!スイッチによる思考アプリを導入してからだいぶ時が経った。おかげでわたしはどうしたらEEね!がもらえる思考に至れるかを常に考えているのだ。どうやらそれを考えるとEEね!とは逆のE-YAね!と、その中間の不可視領域を考えることで、必然的…

昔の彼

こんなわたしでも恋をしたことがある。彼は内気だったけど話をするととても面白くて、優しくて、何かに向かっていつも歩いていた。初めは彼の廻りには彼の友人たちがチラホラいて、彼らは楽しげに真剣に笑ったり怒ったりしてた。その中でも彼の歩みは独特だ…

適応していく取り残される

つくづく人は水のようだと思う。海に住んでいたものの内、渚に逃げ出したものがいた。海に住めなくなったから。渚で生きるのは過酷だった。渚で生きていたものの内、陸に逃げ出したものがいた。陸に生きていたものの内、森に逃げ出したものがいた。森に住ん…

何も言わずにすむ

ねえ、ちょっと、聞いてるの? なんだい。僕の何も言わずに済ます権利を侵すのかい? 何も言わずに済ます権利?そんなのあるの? 僕がつくったんだ。いや、誰かの受け売りかな。私が呼んでいるのだから応えてよ。応えたじゃないか。僕の権利はどうなるのって…

仮面と骨

わたしはその人を男だと思う。簡単に言えば彼はずっと「釣り」をしていた。匿名の掲示板で男のフリをしたり女のフリをしたり、政治のことを書いたと思えば料理のことを書いてみたり、花火について書いたかと思えば絵について書いてみたりしていた。たぶん、…

良心は敵をやっつけるところまで含まれる

良心は敵を定めてやっつけるところまで含まれる。線をひいて守る領野を確定して、その領野を犯すものを敵として排除するところまで含まれる。なので、穏やかに見えるいわゆる良い性格に良心はない。良心は区別なり差別なりの線をひくことと共にしかありえな…

下ネタは万国共通語

世界中のたくさんの人たちに伝わるのは、なんといっても下ネタと暴力かなと思う。もう一つ「わからない」も共通語としてあるのだけど、これは伝わらない共通語なので却下。暴力はいろんな情報を伝える(苦痛や敵味方の区別など)。伝達においては沈黙よりも…

配と慮

配慮の能力を競うレスラーたちが突進する。転げたら腕をアームロック。骨は折らない。その代わり「まだ配慮が足りないようだな」と言う。その通り、まだまだ配慮が足りないからメダルが遠い。書いていて自分でわからなくなってしまった。何を書いているんだ…

「あんたは知らないだろうけど、ここじゃ少額を賭けるのが決まりなんだ」

書くときも読むときも何かしらは賭けられている。 書かれた文章の中には、たまに命が賭けられていたり人格や良心や法外なものが賭けられているものもある。 すっからかんになるわけにはいかないので大概の読者はたいしたものは賭けられないというか、 「読め…

いちご

感情と理性

わたしはジュースを賭ける。感情と理性は同じもの。理り通りに映画館で笑ったり泣いたり怒ったりしたあとで、それを分けて語り始める人の気が知れない。

わたしは何にでも =? を付ける

「なんでおまえはこんなことも知らないんだ。こんなの常識だ」。 今、知りました。あなたが教えてくれたから。「俺が言っているのはそんなことじゃない」。どういうことだろう。わたしは常識外れの仲間外れだ。でも、彼はとてもわたしを必要としていた。 手…

てかげんなしで遊ぶには

言語のこと。 自らを読めるものとして他人に表すよう強制された。または、嬉々として表すことに飛びついた。私が初めて「私」と言ったときを思い出せばその時のドラマが判明するのだけど僕は残念ながら覚えていない。昔の人はそのドラマを象徴界への参入と呼…