やまもり

山森(故障派)と森山(特になし)の文集

瞬間のガチャ、継承のレベル上げ

「どんな日を幸福と呼ぶか教えてやろう。眠るときに空腹でない夜だ」 羊は日々を過ごすように生きていて、羊飼いは収穫する日のために今日を殺す。羊と羊飼いの争いはいつも行われている、それは一人の中でも行われていて、「ごはんいっぱい食べたい(羊)」…

他の人のブログを読む

ちょびっと引っ掛かりを感じて、id:masa1751さんの文章を読み返した。夕方にわたしは外で、キンキンに冷えた手でiphoneをなぞって読み返して、「うーん、もしかしたらブログを書くのやめるってことかな」と思った。そうは書いていなかったので、なんともわか…

ボンバーマンで遊んだ

いとこの息子、祐くん(六歳)とゲームして遊んだ。Wiiのマリオとボンバーマンを二人でやっていたら、わたしの母が部屋の戸を開けて「もう夕飯だからそろそろやめなね」と諭した。わたしは懐かしい感じがしたが、祐くんには悪いことをしたなと思った。「ごは…

金曜日

外はスーッとするガムみたいに冷たい空気。わたしは左手を太ももとシートとの間に挟んで暖めた。右手はハンドルを握ってる。今日は金曜日で、出勤もちょっとウキウキした。 ヨダさんのお天気検定が土曜は雨と伝えてくれた。休日に家でゴロゴロする理由ができ…

わたし語

とても失礼な客が帰っていった。私はバタンと閉められた我が家の玄関に向けて石を投げてやりたくなった。あー腹が立つ。夫は丁寧に笑って奴に応対していたのでその分が余計に私を苛立たせた。夫は「ふう、やっかいだったな」と溜息をついた。 「我慢しなくて…

体験

気づくことなく知っている身体 ここにたくさんの人が行きつくのは、すごくおもしろい。 それは、既存の「知る」とか「考える」とかの共有された概念では汲み尽せないところを考えさせてくれる……なんて都合のいいもんじゃない。そんなによくない。ロマンチッ…

お葬式の式

骨。どこの骨だろう、わからないけど、痣のように紫色がついていた。 「どうして色がついているのですか?」 火葬場の方は「お花の色がついて、こういう」と促した。わたしは他の骨に黄色がついているのを見て得心した。 祖父が亡くなって、長男の父が喪主を…

かわいいキュリー

街から隔てられ閉ざされた場所でキュリーはずっと疫病の研究を続けてきた。彼女は白いロボットだ。初めは彼女をキュリーと名付けた人間の研究者と一緒だったが、時が過ぎて彼らは亡くなった。キュリーは一人で研究を引き継ぎ、逝者を埋葬した。墓を見た私は…

田舎干し

雨が続いたせいで洗濯物がどっさり。月曜日に休暇をとっていたので朝から洗濯をした。物干し竿にズボンの裾を通して、シャツは袖口から肩へ肩から袖口へ物干し竿を通す干し方を「田舎干し」と呼ぼう。ハンガーやピンチを使えばたくさん干せるのだけど、でき…

普通ね

「最後に爪が綺麗だったのはいつか思い出せない」 テレビゲームの話。わたしは入植者を集めて新たな街をつくっているのだ。彼らには農作物を育ててもらっている。住人たちは土をいじりながら「毎日激務だ。一生同じさ」とぼやいている。ふふふふ。みんな愚痴…

目玉がすぽっと

トンボを見た。トンボを見るのはいいね。見てても何を考えてるかわかんなくてこっちも答えが落っこちる。童心に戻れたかな。子供はトンボを読むように本も読めるけど大人になるとそれはなかなかできなくなる。どっぷりと間主観性沼に嵌ってるので読む前に自…

箱女

犬が飼い主に向けて表情をつくる。自分の表情で飼い主をコントロールしようとする。そんな記事を読んだ。ていうことは犬も「見られている」を見ている。犬も見られてるを見てる鏡の世界の住人だとするとどうなるのだっけ。この鏡のせいでうまく見れていない…

80-18-2

いきなりステーキ、徐々にひややっこ。じっくりビシソワーズ。お待たせしておりますイカそうめん。意外と、行列のできる法律相談所かな。 「生涯あなたを愛し続ける」言葉だけならいいけど、本当にそれをやられたら暑苦しい。たまにでいい。たまにイラッとし…

握手をされた

歩いていたら衆院選の候補者の方が駆け寄ってきて握手をされた。わたしは咄嗟に「がんばってください」と小さく声をかけた。雨の中で幾人かのスタッフたちが派手なジャンパーを着て元気、やる気をアピールしている。もらったビラから「安倍政権ストップ」の…

探偵ニック

ニックは廃棄場で目が覚めたそう。彼はあいつらに不用品として捨てられたのだ。それから紆余曲折あって人造人間ニックはシティで暮らしている。私には彼が人間よりも人間らしく見える。もしかしたら、見た目が人間そっくりではない古い人造人間だからこそ、…

ケイト

「自惚れ屋。あなたなんかに明日のこと未来がわかるわけないでしょう。他人のことだってそうよ。なのに、どうして悲観できるのよ。この先どうなるかあなたに予知できるっていうの?」 私はケイトにそう声を荒げたのだけど、どうしようもない、もしかしたら最…

中二病、いい主観

中二病を助長するような漫画とか映画とかに囲まれてそのまま素直にあこがれて中二病になったのに「中二病」と揶揄されてしまうのは可哀そうだなと思う。漫画や映画などの「中二病をつくる側」にまわるとき、つくる側の人たちは中二病的な感性を守って隠しな…

23:54

会社の机でこれを書いている。わたしだけに風を送るエアコン。さっき買ってきた十六茶。立ち上げているメモ帳。サンドイッチ食べたら眠くなってきた。それだけだったらいいのに。エアコンと十六茶とメモ帳だけだったらいいのに。そうはいかないので悩ましい…

ノーベル文学賞、カズオだって

字面だけだとサザエさんちのカツオくんが浮かんできちゃって、「磯野やったな!」って泣いている中島くん。師匠兼ライバルとして見守ってきた伊佐坂先生も感無量。ノリスケさんの勤めている出版社はてんやわんやだ。外国にいるカツオくんから波平さんへ電話…

責任感をぐしゃっと丸めてゴミ箱へ

消しゴムのカスをまとめてシャーペンの先でつついている。やすらぐ。なのに仕事ときたら来年の数字をはじかねばならず、私は来年のことを考えるなんて不幸のどん底だと思った。後悔をつくっているようなものじゃないか。私だけのならともかく、あんたたちの…

恥ずかしさの反射

「ここまで何か質問ある?」 「はーい。先生のスリーサイズ教えてください」 「今は言えないから、田中くん、知りたかったらあとで職員室に来なさいね」 耳が真っ赤になるような純情中学生を妄想してうひひひと眠りについた。布団の中で力の天才たちのことを…

力には言葉がある

わたしたちは言葉の専門家じゃなくて力の専門家みたいなこと。 ネットでLGBTの話題を見つけてさらっと流し読みした。そこには「差別に苦しんでる人がいることを知ってほしい」と書いてあった。知るだけならいくらでも知るよと思った。でも、行間から読めるの…

一般論は書きやすくて一人に向けては書きにくい

金曜日だイェイ! 「コーヒーはよくかき混ぜられなければならない」 9月29日。id:masa1751 さんのところの文章を読み始めた。このまえ誕生日だったそう。おめでとうとわたしがコメントしたら「最近見かけなかったじゃん」と返ってきた。ああ、そうそう。自分…

優しい人に聖者であってくれなんて求めたくないよね

北朝鮮関連のニュースを読んだあと灯りを消して布団にもぐった。もしもわたしが北朝鮮に生まれていたとしたらどんなストーリーを夢想したかななんて考えながら。自分たちを苦しめる奴らをやっつけてくれるヒーローを想像しただろうか。それか境界を越えて逃…

意地悪で優しい物語

昨夜、布団の中でこんな文章を読んだ。 一人の娘が川のほとりにいる。彼女は通りがかったバラモンに嬉しげに話しかけた。いつも辺りをうろついていた五月蠅く吠える犬がいなくなってとてもいい気分だわ。あの犬はここにやってくるライオンに食べられてしまっ…

反省のしすぎは

反省は自身に加える暴力だ。 反省は自身に加える暴力だ。そう唱えていないと頭でっかちになって動けなくなってしまう。「反省は自身に加える支配欲だ」でもいいのだけど、これだとピンとこない。うまく身体に通じない。「暴力だ」の方が支配よりもイメージが…

黙っているルイス

ルイスはイヤホンを取り付けた。目や口と違って耳はひとりでに閉じないので、やるには両手で塞ぐか耳栓などをするかになる。彼は母親の声で自分の耳が侵されるのをイヤホンで防いでいた。誰かが安らいでいる音楽にも、うるさくて耐えられない隣人から苦情が…

駅は整然としている。そういえば、わたしは駅について誰かに教えてもらったことはない。電車が到着するところ。電車に乗るところ。切符が売られているところ。授業で教えた方がいいんじゃないか。小学校くらいのときに。「駅ってなんですか?」。駅は複雑だ…

「鏡を読んでいる」。分かる文章や読める文章を読むことをわたしはそう呼んでいる。人は自分の理解回路を文章に写して読んでいる。自分を変身させないままに読める文章、自らの理解回路を組み替えないままに分かる文章を読むことに、わたしはあまり価値を見…

二人にしか分からない会話

大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、直虎と政次の最後の会話は二人にしか分からないものだった。あの会話の場面にいた人物たちは二つに分かれる。「二人の会話が分かる人(直虎と政次)」と「(分からないことすら)分からない人」。ドラマの視聴者は直虎と政…